SSブログ

パンドラの箱 [リリカルなのはss 外伝]

軌道拘置所から脱獄して、管理局の目を逃れ管理外世界にラボを構え再建を図っていたある日

突然、後頭部に衝撃を受け、しばらくして気付けばそこは無機質な部屋だった。
室内にはAMFが展開され、両手には手錠が掛けられていた。


目の前には、監視員だろうか武装した黒尽くめの男が一人立っていた。

「ここは、どこだい?君は、何者だ?」

「囚人護送艦の一室だ。俺は『不破恭也』、お前をあるべき場所に帰す者だ。」

「ふむ、あそこのラボには数体とはいえガジェットは配置してあったし、AMFを常時展開してウーノが警戒網を張っていたはずなんだが・・・」

「気が付かれなければどうということはない。それに、俺にAMFは無意味だ。」



「そうか、あの時ウーノが言っていた『unknown』は君だったのか。
『ゆりかご防衛』と『地上本部襲撃』の応援にまわす予定だった800体近いガジェットが、魔力探知できない何者かに撃破された時は何かの間違いだと思っていたが・・・。」



「管理局職員には注意を払っていたが、”Fランク”ということで警戒していなかったからな、君の脅威は魔力量ではなくその戦闘能力そのものだったわけか・・・私も物事の本質を見誤ったということだな。

面白い、実に面白い。機会があれば、君の体と頭を研究してみたいものだ。」



「俺にその手の趣味はない。いじりたければ、自分のだけにしろ。
9年前の冬の出来事を忘れたと言わせるつもりはない。」



『白い悪魔』を襲撃したことによって『黒い死神』を呼び、その後の全ての計画が崩れたというわけか。




どうやら私はあの時、『パンドラの箱』を開けてしまったようだ。

生きる意志4親の資格 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。