疑惑 [リリカルなのはss]
聖王医療院の当該個室に行くと、そこにはベットを挟む形でシャマルとヴィータが座っていた。
ベットの上には半身を起こしたショートカットの20前後の女性が、多少脅えながらこちらを見ていた。
彼女は視界になのはちゃんをおさめると、安堵の表情を見せる。
さすが有名人、わたしもそこそこ有名だとは思うが『エースオブエース』ほどの対外的な露出はない。
彼女が落ち着いたところを見計らって、昨晩あったことを聴取する。
ちなみにスバルとティアナの二人には個室の外で人払い兼警備をしてもらっている。
彼女は、不安げにポツリポツリと話し始める。
昨日はたまたま職場に忘れ物をして、どうしてもその日のうちに必要だったのでだめもとでとりに戻ったんです。
通常であれば既に閉まっているはずの職員用の出入り口が開いていたので、まだ誰かが残業しているのだろうと思って中に入りました。
事務所に行って用事を済ませ帰ろうとした時、奥の研究室の方から物音がしたので挨拶だけして行こうと思ってそちらに向かったらドアが開いていました。
不審に思っておそるおそる中を覗いたら管理局の制服を着た人がいて、その人の足元に白衣を着た人が倒れてたんです。
私は、びっくりして尻餅をついて慌てて逃げ出したんです。でもその時、ゴミ箱を引っ掛けちゃって静かな館内に音が響き渡って・・・、後ろから『逃がすな!!始末しろっ!!』って言う男の人達の声が聞こえたんです。
その後、背中に衝撃を受けて気を失ってしまって・・・で気付いたらここにいたんです。
彼女が嘘を吐いている様には見えなかった。それに、この話が事実なら私達に対してどこか脅えていたのにも納得がいく。
この病院は、聖王教会の管轄のため犯人が管理局内部の人間だった場合おそらくそう簡単には手出しをできないかとは思ったが、念のため今日はスバル、ティアナの二人に護衛についてもらうことにした。
本局のオフィスに戻り、アコース査察官に掛け合い彼女に証人保護プログラムを適用してもらう。
本来、担当部署たる特務機動隊にも連絡をするべきところだが不審な点があまりにも多いため機密として処理してもらった。
それらの処理一段落着いた頃に、昨晩の現場に行ってくれていたフェイトちゃんとシグナムが戻って来た。
彼女達が現場に着いて現場検証をしようとしたところ、突如現れた特務機動隊の隊員が捜査権を盾に二人を追い出したそうだ。
そのため、ろくろく確認はできなかったとの事であった。
「主、はやて。今回の容疑者の凶器は日本刀ということでしたが間違いありませんか?」
「そやで、『小太刀』いうて少し短めの奴やね。それがどないしたの?」
「いえ、それですと現場でちらりと見たデスクに付いた傷跡が説明できないのです。あの傷跡は、西洋剣のような幅広のものですから。遺体の刺し傷が確認できない以上なんとも言えませんが・・・」
わたしの質問に自分の見解を交えて答えてくれた。
ここでひとつの仮説を立ててみる
管理局内部の複数の人間が昨晩研究所に襲撃を掛け、その際に発生したイレギュラーの目撃者を殺害しようとしたが邪魔が入り目的を達成できなかった。
そこで偽装工作をし、邪魔をした人物こそがあたかも襲撃犯であるように見せかけた。
そして、捜査の一連の流れで両者を抹殺しようとした。
そう考えると全て辻褄が合うのである。
被害者の彼女を保護した際の、『非殺傷設定』の魔法の『誤射』も全て仕組まれていたと思われた。
只、今の段階では所詮状況からの推論に過ぎない。
病院襲撃犯を現場で取り押さえれなかった以上、かなりの困難が予想される。
というのも、今回この事件に絡んでいるであろう『特務機動隊』は管理局内にあっても独立権限を有する特別部隊であり、魔導師の総保有魔力量の制限も受けておらず、戦闘だけでなく各分野のエキスパートが集まった所謂特殊部隊なのである。
よって、隊員の構成データ等も局長クラスでなければ閲覧できないのである。
よほどの証拠を突きつけない限り勝ち目はなさそうである。
この辺は後でクロノ君やゲンヤさんに相談するとして、もうひとつの疑問を述べる
「でもなんで恭也さんは昨日あんなところにいたんや?」
「「「「「!!!」」」」」
そこに何か鍵があるのかも知れない、わたし達は恭也さんが最近関わっていた武装9課をた訪ねることにした。
ベットの上には半身を起こしたショートカットの20前後の女性が、多少脅えながらこちらを見ていた。
彼女は視界になのはちゃんをおさめると、安堵の表情を見せる。
さすが有名人、わたしもそこそこ有名だとは思うが『エースオブエース』ほどの対外的な露出はない。
彼女が落ち着いたところを見計らって、昨晩あったことを聴取する。
ちなみにスバルとティアナの二人には個室の外で人払い兼警備をしてもらっている。
彼女は、不安げにポツリポツリと話し始める。
昨日はたまたま職場に忘れ物をして、どうしてもその日のうちに必要だったのでだめもとでとりに戻ったんです。
通常であれば既に閉まっているはずの職員用の出入り口が開いていたので、まだ誰かが残業しているのだろうと思って中に入りました。
事務所に行って用事を済ませ帰ろうとした時、奥の研究室の方から物音がしたので挨拶だけして行こうと思ってそちらに向かったらドアが開いていました。
不審に思っておそるおそる中を覗いたら管理局の制服を着た人がいて、その人の足元に白衣を着た人が倒れてたんです。
私は、びっくりして尻餅をついて慌てて逃げ出したんです。でもその時、ゴミ箱を引っ掛けちゃって静かな館内に音が響き渡って・・・、後ろから『逃がすな!!始末しろっ!!』って言う男の人達の声が聞こえたんです。
その後、背中に衝撃を受けて気を失ってしまって・・・で気付いたらここにいたんです。
彼女が嘘を吐いている様には見えなかった。それに、この話が事実なら私達に対してどこか脅えていたのにも納得がいく。
この病院は、聖王教会の管轄のため犯人が管理局内部の人間だった場合おそらくそう簡単には手出しをできないかとは思ったが、念のため今日はスバル、ティアナの二人に護衛についてもらうことにした。
本局のオフィスに戻り、アコース査察官に掛け合い彼女に証人保護プログラムを適用してもらう。
本来、担当部署たる特務機動隊にも連絡をするべきところだが不審な点があまりにも多いため機密として処理してもらった。
それらの処理一段落着いた頃に、昨晩の現場に行ってくれていたフェイトちゃんとシグナムが戻って来た。
彼女達が現場に着いて現場検証をしようとしたところ、突如現れた特務機動隊の隊員が捜査権を盾に二人を追い出したそうだ。
そのため、ろくろく確認はできなかったとの事であった。
「主、はやて。今回の容疑者の凶器は日本刀ということでしたが間違いありませんか?」
「そやで、『小太刀』いうて少し短めの奴やね。それがどないしたの?」
「いえ、それですと現場でちらりと見たデスクに付いた傷跡が説明できないのです。あの傷跡は、西洋剣のような幅広のものですから。遺体の刺し傷が確認できない以上なんとも言えませんが・・・」
わたしの質問に自分の見解を交えて答えてくれた。
ここでひとつの仮説を立ててみる
管理局内部の複数の人間が昨晩研究所に襲撃を掛け、その際に発生したイレギュラーの目撃者を殺害しようとしたが邪魔が入り目的を達成できなかった。
そこで偽装工作をし、邪魔をした人物こそがあたかも襲撃犯であるように見せかけた。
そして、捜査の一連の流れで両者を抹殺しようとした。
そう考えると全て辻褄が合うのである。
被害者の彼女を保護した際の、『非殺傷設定』の魔法の『誤射』も全て仕組まれていたと思われた。
只、今の段階では所詮状況からの推論に過ぎない。
病院襲撃犯を現場で取り押さえれなかった以上、かなりの困難が予想される。
というのも、今回この事件に絡んでいるであろう『特務機動隊』は管理局内にあっても独立権限を有する特別部隊であり、魔導師の総保有魔力量の制限も受けておらず、戦闘だけでなく各分野のエキスパートが集まった所謂特殊部隊なのである。
よって、隊員の構成データ等も局長クラスでなければ閲覧できないのである。
よほどの証拠を突きつけない限り勝ち目はなさそうである。
この辺は後でクロノ君やゲンヤさんに相談するとして、もうひとつの疑問を述べる
「でもなんで恭也さんは昨日あんなところにいたんや?」
「「「「「!!!」」」」」
そこに何か鍵があるのかも知れない、わたし達は恭也さんが最近関わっていた武装9課をた訪ねることにした。
2009-07-02 13:24